旧神田ゼミナール
ゼミナールとは?
ゼミナール(独語。英語ではセミナーseminar)。略してゼミと言っています。少人数で行う
専門教育です。通常1名の教員に何人かの学生が所属し、その教員+学生の集団を私なら
神田ゼミなどと呼んでいます。ゼミこそ、学生の興味に合わせて能力を開花させ、受け身で
なく自分で自分を追求し、高めることのできる最高に効果的でエキサイティングな手段です。
ゼミのない大学、学部ははっきり言って単なる授業だけですから、せいぜい与えられたレポート
課題に燃える程度。「楽だが、面白くはない」というのが学生の本音です。まあ、高校と同じよう
な繰り返しで、卒業論文という大きな達成目標がないので、卒業しても満足感も感動もありま
せん。
成城大学経済学部では、私が経営学科主任の頃(90年代後半)に専門教育の深化を
図るために、3・4年生の2年間だった必修ゼミを2年生から4年生までの3年間必修に変更
しました。私もこれを学科内で主任として強力に推進しました。それは、3年から開始しては、
2年間では専門家にはなれない。自信も付けられない。就職にも有利にならない。
という現実があったからです。私は当時3年ゼミを週1コマ(90分)の正規の時間以外にもう
1コマ実施して、かなりの効果を上げていましたので、3年間の必修化には絶対の自信を持っ
ていました。現実に、今、2年生で基礎知識やPC、プレゼンなどを学び、3年生で正に専門
知識や経験を学び、そして4年生で自分のやりたいテーマで優れた卒論(卒業論文)を書く、
というゼミが大半ですが、就職活動が本格化する頃には2年間のゼミ学習が終わり、かなり
自分の専門能力がついてきて、強固な自信が湧いてきます。これは特に神田ゼミでは絶大な
効果を発揮します。2年生でP7(商品企画七つ道具)のグループ研究を、3年生でビジネス
プランニング(事業企画)のグループ研究と、企業との産学協同研究を行います、つまり、就職
面接では3つのテーマで「実践的に」「十分に」学んできたことを誇らしげに語れるるわけで、
これは圧倒的に強いです。しかも、それを華麗な資料で実証できます。
また、3年間一緒に切磋琢磨しますから、学生同士、学生と教授のコミュニケーションが良く
なり、まさにゼミは重要な「絆」を作り出していきました。神田ゼミは特にグループ研究が中心で、
学年を越えたチームでやったり、コンパや合宿でも他の学年と一緒でしたので、全員が仲良し
です。まるでどこかの部活のようでした。